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オブシディアン

海を越えたオブシディアン

オブシディアンは粘度の高い溶岩が急速に冷え固まって生成され、世界各地の火山地帯で産出します。


日本列島では北海道から九州まで幅広く採れますが、不純物が少なく、実用に耐えうるものの産地は非常に限られています。


今から約3万年ほどまえの旧石器時代、私たちの祖先はこの黒くうつくしい刃物を手に入れました。オブシディアンの発見によって、彼らの生活は激変しました。その鋭い切先は獲物の硬い皮を貫き、一突きで致命傷を負わせました。


また、軽やかな使い勝手で皮と肉とを切り分け、木工細工の技術も飛躍的に進みました。


現代、オブシディアンの産地は、不純物などの成分の解析によって、ほぼ確実に特定できるようになりました。


この技術によって、私たちの祖先の驚くべき機動力が判明しました。オブシディアンは、なんと100キロメートルものかなたから、ときには海さえも越えて各地へと運ばれていたのです。


この長大な移動距離は、オブシディアンの魅力をそのまま示すものだといえるでしょう。

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