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シリンドライトの結晶をナイフで輪切りにして、電子顕微鏡で覗いてみると、同心円状ではなく、クレープのような薄い層が渦巻き状に丸まっていることが確認できます。
この不思議な構造は、いったいどのようにしてできたのでしょうか?
シリンドライトを構成しているのは、肉眼では見えないほど薄い、皮膜状の「硫化鉛」と「硫化錫」です。
この二つの物質を硫黄原子が貼り付けて、二層構造にしているのですが、硫化鉛と硫化錫は、わずかに格子定数(結晶軸の長さや角度のこと)が違っているため、まっすぐには貼りあわされません。
自然と硫化鉛を内側にして、くるん、と丸まってしまうのです。このようにして出来たのが、世にも珍しい、円筒形の結晶です。
シリンドライトは通常、円筒形の結晶がランダムに重なり合った姿で発見されます。
黒光りする砲身がみっしりと詰まったようなその姿は、異様な迫力があります。



